サイアムガーデン様
名古屋市中区、以前はタイの領事館だった歴史ある建物内に、日本で本格タイ料理文化を広めるサイアムガーデンはあります。サイアムガーデン様には、顔認証AIを感染対策とおもてなしに活用するため、AIZEResearch+(アイズリサーチ・プラス)を導入いただいています。レストランでのDXの取り組み、具体的なデータ活用法についてオンラインにてお話を伺いました。
取材:2022.9.2 オンラインにて
■歴史ある建物でおもてなしのタイ料理レストランを運営
サイアムガーデンは、タイフードのレトルト食品で業界をリードするヤマモリ株式会社が運営する、名古屋市中区にある本格タイ料理レストランです。国の登録有形文化財にも登録されており、以前はタイの領事館が置かれていたこともある歴史ある建物内にあります。ヤマモリは もともとタイで醤油の製造・販売を行っていましたが、当時の三林憲忠社長(現・会長)が現地で本場のタイ料理に出会ったことがきっかけで、タイの食文化を日本で広めようと 17年前にこの地にレストランをオープンしました。タイの領事館がおかれた物件に出会い、運命を感じたためこの地を選んだそうです。
■顔認証AIを感染対策とおもてなしに活用
2020年6月、美味しい本格タイ料理と、まるで異国に足を運んだかのような素敵な空間を提供するサイアムガーデンの、エントランス内のレジの横に当社のAIZEResearch+(アイズリサーチ・プラス)が設置されることになりました。コロナ禍以降、感染対策の一環として、お客様の額にハンディタイプの機器を向けての検温が行われていましたが、手間とオペレーションの問題、また検温結果が記録として残らないという問題がありました。また、顧客分析に関しても、それまでは目視や長年勤務しているスタッフの記憶によるもので、ある程度の予測や分析はできていたものの、ゆくゆくはデータ化をしたい、と考えていました。
そこで、検温の記録と同時に顔認証でお客様の属性や男女比、リピーター比率といったマーケティング分析が可能な AIZEResearch+が導入されることになったのです。
■リピート分析でお客様とのコミュニケーションを活性化
入店時にお客様自身がレジ横のカメラをのぞき込むと、顔画像と検温結果がモニターへ表示され、お客様はリアルタイムで体温を確認して入店することができます。レストランとしても無人で運用できるため、双方にとって負担が少なく安心できるシステムです。
また検温と同時に顔認証が行われます。AIZEResearch+は、収集されたデータを分析することで、曜日・時間帯別の来店人数や属性、リピート分析が可視化され、リアルな来店データの取得が可能です。
「リピート分析のデータにより常連のお客様との会話もはずみますし、コミュニケーション活性化にも役立っています」こう語るのは、ヤマモリ株式会社 店舗ビジネス部の横田弘政さんです。
■キッチンのオペレーションやメニュー開発にも一役
「レストラン入店時に検温と同時に顔認証がされます。その後、お客様の注文データをサービススタッフが確認します。蓄積されたこれまでの注文データを可視化することで、お客様の嗜好が分かるので、キッチンのオペレーションに役立てたり、お勧め料理の提案などができればと考えています。また、ターゲット顧客に合わせた新しいメニューの開発にも活用したいですね。さらに、今は紙のポイントカードなのですが、今後はそれを顔認証データでポイント管理するということも考えています」(横田さん)
■飲食業のDXをリードしていきたい
創業以来、レトルトの開発など新しい技術を貪欲に採り入れて食文化をリードしてきた同社が考える飲食業のDXはどんなものでしょうか。
「マーケティング分析が可能な AIZEResearch+を活用し、曜日や時間帯による来店数、お客様が集中している時間帯などのデータをサービススタッフの配置にも活かしていくことを考えています」(横田さん)。また、AIZEを他のサービスとも連携しながら、顔ポイントの運用や商品開発につなげて飲食店 DX を実現していきたいとのこと。
「レストランでタイ料理を好きになってもらい、それをきっかけにヤマモリのレトルトのタイフードやタイカレーについて知ってもらい、購入のきっかけとしたいですね。逆に、スーパーでレトルトを手に取っていただくことで タ イ 料 理 を 好きになってもらい、 レストランであるサイアムガーデンに足を運んでいただく。またそこからオンラインショップにつなげていくなど、タイ料理文化がどんどん広がっていけば面白いな、と構想を練っています」(横田さん)
■画像認識プラットフォーム・AIZEとは
画像認識プラットフォーム・AIZEは、トリプルアイズが取り組んできた囲碁AIの研究から生まれた、ディープラーニングによる画像認識システムです。クラウドに画像データを送信し、ディープラーニングの手法でAIが解析します。世界最大級の512次元の特徴量を顔画像から検出、個別認識できます。年齢・性別・感情さえも認識できるAIエンジンを備え、その可能性は多岐にわたります。
AIZE:https://aize.jp/
サイアムガーデンホームページ:https://www.siamgarden.jp/
ヤマモリ株式会社ホームページ:https://www.yamamori.co.jp/
AIZE ホームページ:https://aize.jp/